2015年に、アメリカ西海岸のリーダーシップ・プログラム(LP)でNVCの学びを深めたときに、自分で決めたことがありました。ひとつは、息子の不登校への向き合い方を、共感的な姿勢に変えていくこと。もうひとつは、ファシリテーションとNVCの意識を統合することでした。
LPは年間プログラムです。年3回のリトリートと年間通じての音声コール(当時はZoomがありませんでした)による学びが行われていました。11月のリトリートが最後で、その最後のセッションで自分の夢を探求する時間がありました。私がそこでコミットしたことは、
- 日本のファシリテーションにNVC意識を紹介する
- 日本のNVCコミュニティにファシリテーションを紹介する
この2つでした。
当時は、まだ自分の中で不明瞭な状態でしたが、NVCの共感的あり方や人間観が、ファシリテーションのベースにある倫理と深くつながっているという感覚を持っていました。ファシリテーターが場を信頼するということの意味。そして、これまでと全く違った「中立」のあり方。そうしたことが、私の中に浮かんでいました。そして、NVCを教えているトレーナーから、ファシリテーションを学びたいと思いました。
その後、Miki Kashtan、Roxy Manning、さらにMartha Lasleyと出会い、学び続けることで、NVCとファシリテーションの統合への思いが、確信へと変わっていきました。
実はそのセッションで、「NVC✕ファシリテーションの本を書く」という夢を描いていました。このブログを書いてみて、はじめて思い出したのですが、結果的に、その時の夢の一部が、今回叶ったことになります。
第一章日常の中のコミュニケーションの事例として、教会の中の話し合いの事例を2つ収録しました。あのカリストガのセッションで「伝えていきたい」と思ったことのほんの一部ですが、この本に書き表せたように感じています。
その他、教会とファシリテーションについても考えていたことがあるのですが、そのことは、また別の機会に書きたいと思います
<オマケ>
2019年9月、Martha Lasleyと今井麻希子さんと私の3人で、ワークショップを開催しました。
そのときに書いたファシリテーターの中立についての短い文章です。